La provence (ラ・プロヴァンス )のケーキ・第7回津山スイーツフェスタから

第7回津山スイーツフェスタで平茂寛が購入したケーキを紹介。

 

ケーキの名前が見当たらない。代わりに、手書きの解説図があったので掲載する。

 

出品は、津山市のスイーツ店 La provence (ラ・プロヴァンス )から。

 

 

 

悩ましいケーキだった。

ケーキ好きの人間なら誰しも思う。
「この美しくも豪華な形を崩さずに、味だけを楽しめる方法はないものか」と。
文明科学が発達した現代であっても、この悩みからは解放されていない。

渇望にそそのかされ、「スプーンを入れた時の断面も、また一興」との言い訳を己自身に課す。この日は斜め上段から、ざくっと袈裟切りした。

やがて口中に拡がる円やかな甘みで、脳髄は麻痺し、完成美を破壊した罪悪感は癒やされる。
だが、それは一瞬の幻惑。

陶酔から覚め、無残に崩れた甘露の城砦を見た時、己の浅ましさに打ちのめされた。
ここに「美」の扱い方を教えられるのだ。

美は楽しむまでとせよ。決して貪ってはいけない――。


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