第105回文化財めぐり 「津山城を歩いてみよう」に参加しました

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「津山城を歩いてみよう」は、津山郷土博物館が主催したイベントです。
今年の二月に津山郷土博物館が発刊した『学芸員が作った津山城の本』に関連づけて開催されました。
学芸員さんの説明を聞きながら津山城を巡るという、とても嬉しい企画でした。

 

 

 

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参加者が127人にもなり、主催者も、まさかここまで多数の参加があるとは予想しておらず、一部予定を変更しての実施となりました。

 

 

解説を聞く中で、特に印象に残ったのは、「津山城は未完成だった」という指摘です。
「慶長九年(一六〇四)から十三年をかけて津山城は完成した」と言われてきましたが、実は、元和元年(一六一五)に幕府が公布した「武家諸法度」により城郭の新築が禁止され、津山城の築城も途中で終了せざるを得なかった、というものです。
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その証拠として、通常の城づくりであるべき場所に櫓門がなく(当時の絵図に描かれていない)、なおかつ櫓門の基礎と思われる石垣のみが残っている点を挙げています。
左写真の石垣の右側に、一段高くなっているところが見えますが、そこから左が櫓門の基礎と考えられている部分です。

また、平茂寬の勤務場所(美作県民局)の正面が、江戸時代の田町門に当たることも知りました。下写真の奥に見える建物が美作県民局です。P1020808

説明は復元グラフィック図を示しながら行われました。現在残る石垣の形状と比較すると、当時の様子がよく想像できましたよ。

小説のデビュー作の舞台が津山城だったので、参加者の方々から「読みました」と、お声をかけていただきました。ちょっと幸せ気分~(^_^)。


若桜木虔著『御庭番通史』第3刷 平茂寬が解説を書いています

『御庭番通史』青松書院の第3刷が発行されました。img146
表紙を一新し、字も大きくなって(本自体が大きくなりました)、とても読みやすくなりました。
著者は、平茂寬の師匠である若桜木虔。

本書は小説ではありませんが、深くて、かつ実戦的な歴史考証をお持ちの師匠ならではの内容となっており、平茂寬オススメの本です(以前にも紹介しました)。

なお、平茂寬の新作『ねぼけ医者 月を斬る』 の執筆に際しては、本書を大いに参考にしました。

また、今回の重版発行に当たっては、平茂寬が巻末に解説文を寄稿しております。
『ねぼけ医者 月を斬る』についての、ちょっと恥ずかしい裏話も暴露しているので、解説文もお読みいただければ幸いです。


『武家の女性』山川菊栄著 岩波文庫

img145GWの期間に読みました。
水戸藩士の家で生まれ育った女性(筆者の母親 青山千世)を中心に、武家の女性の暮らしや考え方、幕末の社会環境などが読みやすい文章で書かれています。
手習所での学びの日常、武家の娘の教育、結婚と離婚、すまいの様子などが、体験談や微笑ましいエピソードを交えながら紹介されており、大いに参考になりました。

できれば、知的満足を得るだけで読了したかったのですが、そうはなりませんでした
水戸藩で起こった「子年のお騒ぎ」に話が至ったところで、話の雰囲気ががらっと変わるのです。

「子年のお騒ぎ」では、天狗党と諸生党との凄惨な殺し合いが、これでもかと描かれます。女子供までもが粛正に連座させられ、断罪に処せられました。
息苦しく、やるせない場面が続きます。
ひどいよ。ひどすぎる。人はこれほどまでに愚かなのか――読んでいて、心が痛みました。


出水 翼 アートワーク展

5月9日(土)から17日(日)まで、大阪府茨木市の「ギャラリー唐苑」で、作家仲間のお嬢さんが「出水 翼 アートワーク展」を開催します。img143
平茂寬は、翼さん作のCGによるキャラクター画や油彩画を、これまでいくつか見せていただきました。
ご本人は、たぶんCGの作品が好きなのではないかと想像しますが、私は油彩画がだんぜん好きですね。まさに手触りを感じる絵。どうしてこんな絵が描けちゃうんでしょう。
特に「道」は、作成過程をフェイスブックで見ることができたので、現物を見たくて・・・。

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お近くにお住まいの方は、是非ともお出かけ下さい。


『ねぼけ医者 月を斬る』についてmasimoさんからレビューをいただきました。

「昨日、アマゾンから本が届いて、いっきに読み終わってしまった。
いやー、面白かった。
平茂先生の作品は、デビュー作から追いかけているが、本作は現時点での作者の「読ませる技術」の集大成と感じた。
巻頭でいきなり、真っ暗闇の戦闘が始まる。
敵の忍びとのすさまじい戦いが展開する中、なぜか等間隔に猫の鳴き声が入る。
シーンにアクセントを取る作者の技法である。
「悪采師」のクライマックスシーンではこれが「雨」の描写だった。
ささいな工夫に見えるが、これが入ることで、映画のような緊迫感が出る。
一転、次のシーンでは朝寝坊した主人公・三哲。
三哲はイケメン小児科医。
例えが古くて申し訳ないが、アメリカのドラマ「ER」のジョージ・クルーニーの当たり役もそうだった。
イケメンすぎて、病気でない子を連れて来る若い母親がいるという……。
そうかと思えば、裏の顔である剣豪部分では、フォースの暗黒面に悩む設定。
昼と夜のギャップに萌え……もとい燃える心を抑え切れない!
強敵の剣豪。
味方でありながら、三哲を恨むお庭番。
三哲と相思相愛ながら、身分違いの綾香姫との恋のゆくえ。
貧乏長屋の生意気坊主、金吾。
などなど、決して多くはない紙面の中で、欠かせない基本をふんだんに盛り込むサービス精神が素晴らしい。
一方で、時代考証の確かさも見事だ。
地味な部分ではあるが、江戸の地名や主人公が人と落ち合う店など、すべて実在のものを取り上げている。
ほんの一行の中にも、作者のこだわりが反映しているのだ。
(私はイヤラシイ性格なので、いちいちネット検索したのです)
これ以上書くと、ネタバレしてしまうので書けません!
今回で、基本となる人物が出そろったので、次回からどう展開してゆくのか楽しみです。
早く続きが出ないかなー。」

masimoさん。ありがとうございました。


『ねぼけ医者 月を斬る』本日(5月1日)発売になりました。

白泉社招き猫文庫から、『ねぼけ医者 月を斬る』が発売になりました。img142

表紙のイメージなど、小説本体以外の部分にも、平茂寬の意見が反映されています。

それだけに作者としての愛着もひとしお。

ぜひとも、お楽しみいただければ、と思います。