出水翼アートワーク展。大阪市北区神山町で開催。

小説講座の同門の方のお嬢さんが、6月9日(月)~22日(日)まで、大阪市で個展を開催します。img113
とても才能豊かな方で、アニメ画(この表現でよいのでしょうか?)を中心に創作活動をし、写実画も描いています。
特に平茂寬は、繊細で、かつ質感を感じさせてくれる写実画が大好きです。img114
お近くにお住まいの方は、是非、お出かけ下さい。


「小説家の読書法 ー作家の本棚パートⅡー」講演会が無事終了しました。

5月24日(土)午後2時から「小説家の読書法 ー作家の本棚パートⅡ」と題しまして、津山市立図書館で講演をいたしました。

1月に開催した講演「作家の本棚」の第二弾として実施したものです。多数の方にお出でを頂き、誠にありがとうございました。また、講演後に頂いた、暖かい応援のお言葉は、これからの大きな力になります。重ねて御礼を申し上げます。img112
以上が、当日紹介した本のリストです。市立図書館のご好意で、冒頭に『悪采師』のPRをたっぷりとやらせてもらいました♪
盛りだくさんの内容を準備したつもりだったのですが、喋ってみると、1時間30分まで、なんとか話を保たせた感じ・・・。ちょっぴり、冷や汗を掻きました。
終了後には、新たな企画の材料となりそうな話題を教えて下さる方もいて、つくづく平茂寬は幸せ者だと思いました。


ヴィクトリアマイルは伏兵②で

昨晩は、誘われて、午前二時過ぎまで呑んでしまいました。
ほろ酔い気分で、女性同士の会話を観察していたところ、面白い点に気付きました。
全ての女性に共通するかどうかは分かりませんが、皆さん、聞き方がお上手ですね。
しっかりと相手の顔を見て、遮らず、落ち着くところまで聞く。気持ちよく話せる条件づくりが、ちゃんとできています。
聞き役と話し役を交代しながら、お喋りを通じて、互いのストレスを発散していくのでしょう。
仕事と家事で疲れているはずなのに、十二時を回っても、豪快に呑んで唄うパワーの源が、ここにあるのでは。

今まで気付かなかった女性の凄さを認識しました。些細な事柄と思う人もいるでしょうが、私にとっては純粋な驚きです。というわけで、本日の軸は②クロフネサプライズ。だって、このレースは牝馬の戦いですからね。オークスのときも軸にしましたが、もう一度狙います。
ヒモは、①⑬⑩⑭⑧。


作家の本棚24 コンパクトにまとめられた法医学

光文社文庫の『推理小説作法』を紹介します。この本は、江戸川乱歩先生やと松本清張先生を筆頭にした、そうそうたる顔触れによる共著です。
平茂寬は、この本にはまだ十分に目を通していません。それでも、なお取り上げるのは、平島侃一先生が担当している「現場鑑識」の項が、非常に参考になるからです。
平島侃一先生は医学博士で、『推理小説のための法医学』などの著作のある方です。img095img094

『推理小説作法』では、40ページという限られたスペースの中で、図を活用し、死体の時系列変化や、死因や損傷と原因・凶器の関連づけが、コンパクトにまとめられています。(左図が本書からの抜粋)

 

 

先達の先生方が、きちんとした知見を土台に、推理を組み立てていることに大きな感動と敬意を感じます。
驚くほど具体的な内容なので、ここの部分だけでも必見だと思います。・・・・と言うか、平茂寬は、ここしか読んでいないんです・・・・。


作家の本棚23『武鑑』

武鑑」とは、大名や幕府の役人についてまとめた、江戸時代のガイドブックです。大名を例に取れば、名前、系図、江戸城内の詰所、家紋、屋敷地に加え、正妻、嫡男、さらには将軍への献上物まで(他にも項目はある)記されています。img091
江戸見物に来た観光客が、大名や幕閣の行列を見て、先頭を歩く槍の形状や材質、あるいは家紋などを「武鑑」と照らし合わせ、「おお、あれが白河の中将様か」などとやるわけです。江戸見物には不可欠のガイドだったのでしょう。

文化十三年の幕府の役人の名を知りたくて、『文化武鑑』を閲覧するため、図書館に行きました。開いて見ているうちに、欲しくなって、購入したのが、この古書です。
文化シリーズは7、8冊あるようですが、とりあえず、この一冊だけ入手してみました。

 

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『文化武鑑』で調べたのは、目黒駒場御薬園の園監・植村左平次について。
植村家は薬種御庭番の家で、植村左平次政勝を初代として享保五年(一七二〇)から目黒駒場御薬園預を勤めました。以降、代々、左平次を名乗っていきます。
ですから、文化十三年の左平次は政勝ではなく、子孫の政養(まさもち)でした。ついでに、息子の左平太の諱は政備(まさとも)。ここまで知るためには、県立図書館で寛政重修諸家譜という資料も探らなければならなかったのです。
でも、ちょっとした時代トリップを楽しめました。

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ホンモノの『武鑑』はこんな感じらしい。


作家の本棚22『江戸の名奉行』

『江戸の名奉行』新人物往来社は、44人の奉行を取り上げ、その活躍や実績を、エピソードを交えて紹介している本です。
奉行と一口に言っても、勘定奉行や寺社奉行、長崎奉行などなど、結構、役の数は多いのです。しかし、この本で取り上げているのは、ほとんどが江戸町奉行です。
通読したわけではありません。興味を抱いた部分だけ読んでいます。ぱらぱらページを捲ってみるだけでも、楽しめますよ。
44人の内訳は、大岡越前守忠相、遠山の金さん、鳥居甲斐守などそうそうたる顔触れが並びます。img090

平茂寬が最も魅力を感じたのが、根岸肥前守鎮衛(やすもり)。御家人から町奉行にまで上り詰めた、という、普通ではありえない経歴の人です。さらに遡れば、そもそも実家は百姓で、御家人株を買って幕臣になったという経緯。ますます興味を惹かれます。
また、幕閣として活躍しながら、巷の奇談珍談、雑話などを聞き書きした、十巻千話からなる「耳嚢(みみぶくろ)」という随筆まで残している点も異色です。
豪放磊落で声が大きかったとか、自白主義だった当時の決まりを無視した判決をしたとか、面白そうな話題がいろいろあります。
江戸の庶民がこぞって「名奉行」と呼んだそうですから、遠山の金さんや大岡越前よりも、もっと広く知られてもいいのでは。
根岸肥前守を主人公にした作品を、そのうちに書いてみたいと思っています。


今年もNHKマイルカップを的中させる

NHKマイルカップは、大きな顔で予想ができる唯一のレースです。

昨年は、カレンブラックヒルを軸にして的中。最近になって、同馬は見事な復活劇を演じましたね。万馬券を手にした年もありました。当時、家計が非常に苦しかったので、大いに救われました。
今年の軸馬は⑩ミッキーアイルです。ミッキーアイルはシンザン記念のときにも軸にしました。勝つには勝ちましたが、平茂寬が期待したほどの圧倒的なレース内容でなかったので、能力の限界を感じた記憶があります。
前レースのアーリントンCを圧勝して、力を見せつけましたが、本心では、未だに心許なさを感じています。
それでも軸にしたのは、馬券戦術ゆえの結論です。おそらく3コーナー手前ぐらいから、逃げるでしょうから。
相手は③⑥⑮⑯⑰。


作家の本棚21 筒井康隆著「創作の極意と掟」その2

平茂寬が本を読むとき、「これは」と思う場所にはマーカーを入れ、付箋を貼っておきます。小説を読む場合だって同じです。あとで古本屋に持って行けない読み方ですね。
面白い本、役に立ちそうな本には、読み終わると、付箋がびっしりと貼ってある結果となります。
「創作の極意と掟」で、付箋を貼ったところを紹介しましょう。
1 色気
筒井先生は、「小説家は常に誰かを恋し続けていなければならない」と仰っています。高嶺の花だろうが人妻でも構わない。情熱的に・・・。すると、作品に色気が出てくるのだそうです。傷つくのを恐れる男・平茂寬には、ちょっと無理かも。
2 遅延
俗に言う、「じらし」のテクニックです。さあ、これからどうなるのか、と読者に思わせておいて、情景描写をだらだらと続けたり、登場人物に関わる詳細を長々と並べていく。次から次へと過激な展開で進めるよりも、読者は次への展開の期待を強く持つ、という説明でした。なるほど、と思いました。このテクニック使ってみようと思います。
3 自由
この本全般に流れている思想ですが、何をどう書こうが小説家の自由だ。それが小説執筆の一番のよいところだと、繰り返しています。出版社に原稿を見せる状況を考えると、ついつい型にはまった小説を書こうとしますが、そんな安易な考え方に収まるな、ということでしょう。

img088実は、この本、最後まで読みませんでした。付箋の数もそう多くありません。前半はなかなか読ませたのですが、後半になると斬新さが感じられなくなって、投げ出してしまったのです。
とはいえ、学ぶところの多い本でした。

 

 


作家の本棚21 筒井康隆著「創作の極意と掟」その1

平茂寬は、「小説作法」の本が好きで、ジャンル別で数えれば、結構たくさん読んでいます。
少しでも面白い小説――いや、カッコつけても始まらないので、本音を言いましょう。「売れる小説」が書きたいのです。だから、大御所級の作家が、「小説作法」の著書を出版すると聞けば、すぐに購入してしまいます。
この本は筒井康隆先生が、最近出版された本で、記者を集めて出版発表会も開いていましたね。筒井先生は、冒頭で、この本は「作家としての遺書」とし、「プロの作家すべて」も対象として書いた、と述べています。
img087前半はかなり勉強になりました。
まず、「凄み」を取り上げています。
平茂寬なりの解釈で、この項を場面設定で説明すると、
・登場人物が相手を説得しようとしている。もちろん自分自身に正当性があると考えているし、読者もそう思う意見を主張している。だが、その正当性の中に微かにズレているところがある。彼が、声高に正当性を主張すればするほど、そのズレが気になってくる――と、こんな場面でしょうか。

筒井先生は、凄みが読者に「小説を読み続けさせる魅力」、と結論しています。
意識的に凄みのある小説を書こうとする作家は、「理解不能な人物を登場させたり、舞台設定をあやふやにしたり、登場人物の心に存在する闇の部分をほのめかしたり」といった手法を用いるとしています。凄み派の代表として「麻雀放浪記」の阿佐田哲也を挙げていました。