小説「隧道を穿て」あとがき1

長期間の御愛読をありがとうございました。
8月14日から12月20日まで、およそ4ヶ月間の連載となりました。

「横書きで読みにくい」との声や、「ブログ連載では読む人に限界がある。書籍で出版したほうが良い」などの、ご指摘を頂きつつも、途中で止めるのも残念だったので、とにかく一通り終わりまでやりました。

この小説の主人公中村嘉芽市、周介はともに実在の人物です。嘉芽市が指揮を執って作った隧道には、今も、こんこんと水が流れ、堀坂の田に水と豊穣をもたらしています。

この隧道は、私の自宅から車で30分もかからない場所にあります。江戸時代の人物の成し遂げた仕事を、間近に見ることができるんです。しかも、現在も立派に機能していて……。
加えて、作品中にも一説ありますが、中村周介にはミステリアスな(「誇張した」が適当か?) 逸話が残っており、とても気持ちを惹かれました。

平茂寛は、津山、岡山の素晴らしさを、全国に伝えたいと日頃から考えています。これぞ、まさに恰好の題材だったわけです。