明治時代に世間を騒がせた犯罪を分かりやすく説明する異色の事件簿

「明治犯科帳 激情と暗黒の事件簿」中嶋繁雄著 平凡社新書 2000年9月発行 を読んだ。平茂寛は、読みやすい本が好きだ。文章が難解だったり、読み慣れない用語が続く書物は、すぐに投げ出してしまう。その点、「明治犯科帳」は、非常に読みやすい本だった。すらすらと読み進めた。

血生臭い事件ばかりを十四件、紹介している。事件そのものよりも、背景や殺人に至るまでの経緯などが描かれており、興味深い。また、陸奥宗光や大久保利通、岩倉具視など、誰もが知っている歴史的人物が随所に登場する。

 

印象的だったのが、大久保利通暗殺に至るまでの一場面である。首謀者の一人である長連豪(ちょうつらひで)が、暗殺決行を前にして、易者に将来を占ってもらった。心に迷いがあったからに違いない。

すると易者は「これは一寸、困難なことですな。けれども、思いきっておやりなさい。ずいぶん、いけます」と言ったとか。

ずいぶんと重ーい占いになったわけだ。

 


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