博奕とイカサマ

唐突ですが、先月から、江戸時代の博奕やイカサマに関心を抱いて、いろいろと調べています。江戸時代の出来事ではありませんが、関連した興味深い話があったので紹介します。

①明治~大正時代には、イカサマの道具、特に精巧な詐欺賽(さぎさい)が、東京で製造・販売され、全国津々浦々に普及しました。詐欺賽として、最も有名なのは、中に鉛を仕込んだ賽子でしょう。映画の場面で見た人は多いと思います。

②イカサマの道具の販売店が、日本橋に三店舗、浅草と下谷に各一店舗あり、特に浅草の店は、電車通りに堂々たる店を構えていました。この店に行くと「連戦連勝の栞」という営業案内が置いてありました。栞には、「勝敗は機会にあらず、術を知ると知らざるとにあり。本書は筍も勝敗を決するに当り、現世に存する最も進歩せる新知識をせし、連戦連勝の秘訣を配列公表せる天下無比の珍宝なり。各位乞う本書を通覧熟読して秘訣を授知して以て大敗を未崩に防ぎ得ば幸甚なり」と記されていました。

ま、とにかく、おおっぴらに商売をしており、また良く売れた、ということです。

③一年に一回は、東京の新聞に詐欺賽販売の広告が出ました。この新聞は、普段は、正義人道を主張するまっとうな大新聞だったらしいです。

④非常に残念ながら、関東大震災で、詐欺賽の製造所が残らず焼けてしまいました。

①~③から、当時の社会において、詐欺賽は特段珍しくなかった品と考えられるので、④の全滅に至るまでの間に、博物的な整理保存がなされていなかったのではないかと想像します。そのためか、イカサマの道具を展示した博物館があれば、行ってみたいのですが、私の不勉強ゆえか、該当する場所を未だ見いだせていません。

 


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