作家の本棚21 筒井康隆著「創作の極意と掟」その1

平茂寬は、「小説作法」の本が好きで、ジャンル別で数えれば、結構たくさん読んでいます。
少しでも面白い小説――いや、カッコつけても始まらないので、本音を言いましょう。「売れる小説」が書きたいのです。だから、大御所級の作家が、「小説作法」の著書を出版すると聞けば、すぐに購入してしまいます。
この本は筒井康隆先生が、最近出版された本で、記者を集めて出版発表会も開いていましたね。筒井先生は、冒頭で、この本は「作家としての遺書」とし、「プロの作家すべて」も対象として書いた、と述べています。
img087前半はかなり勉強になりました。
まず、「凄み」を取り上げています。
平茂寬なりの解釈で、この項を場面設定で説明すると、
・登場人物が相手を説得しようとしている。もちろん自分自身に正当性があると考えているし、読者もそう思う意見を主張している。だが、その正当性の中に微かにズレているところがある。彼が、声高に正当性を主張すればするほど、そのズレが気になってくる――と、こんな場面でしょうか。

筒井先生は、凄みが読者に「小説を読み続けさせる魅力」、と結論しています。
意識的に凄みのある小説を書こうとする作家は、「理解不能な人物を登場させたり、舞台設定をあやふやにしたり、登場人物の心に存在する闇の部分をほのめかしたり」といった手法を用いるとしています。凄み派の代表として「麻雀放浪記」の阿佐田哲也を挙げていました。


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