作家の本棚19 やっぱり読みやすい文がいい『聖女の遺骨求む』

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エリス・ピーターズ(女性です)が、1977年に著した『聖女の遺骨求む』(光文社文庫)は、修道士カドフェルシリーズの最初を飾る作品です。
本シリーズは、小説講座の同門であるKさんから紹介をしてもらいました。それまで平茂寬は、作者のことも修道士カドフェルシリーズも全く知りませんした。
小説には、どうしても好き嫌いがあります。他人が素晴らしい作品だと評価するので読んでみたが面白くなかった、という経験が誰でもあるのでは。
ところが、今回の修道士カドフェルシリーズは(第一巻を読んだだけですが)、とても面白く読めました。
Kさんは、これまで何度か人に本を紹介してきたが、一度としてハズしたことがない、と豪語していましたが、まさにその言葉に間違いはありませんでした。

まず、文が簡潔でとても読みやすい。読み始めたとき、文にすっと馴染めるかどうかは、とても大切な要素だと思います。
作品の冒頭から、しっかりした人物造形がなされていました。しかも人物のキャラが物語の中でうまく生かされるので、ゆったりしたペースで進む話にも拘わらず、退屈しません。
先の筋書きがいくらか読めてしまう部分もあります。しかし、罪を犯した人物以外は、敵対していた登場人物も含め、誰もそこそこ満足な気持ちとなって話が終わるところには驚かされました。こんな終わり方ができるんですねえ。

修道士カドフェルのシリーズを2巻以降も読みたくなりました。


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